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気の向くままに−能郷白山−


少し登った林の中にフタリシズカが10本ほど咲いている。
ただし花は殆んど1本しか立っていない。
急斜面でなんとも似つかわしくない雰囲気である。
先ほどからダンコウバイだと思っていたのはどうもシロモジ
である。葉っぱの形が整いすぎている。
切れ込みが深く外側を向いているので間違いないだろう。


ユキザサ
標高700mくらいからブナが現れてきた。周囲50〜60cm
のまだ若いブナである。
葉身の長さは関西のブナの2倍以上で15cmもあり、流石
に"雪国のブナ"を感させるが、若木のせいか地衣類や苔
などの着生はない。林の中も独特のしっとり感がない。
それでも少し太めの白い肌に若葉の影を落としているとつい
カメラを向けたくなる。
1000mを過ぎるとユキザサと少し大型に見えるミドリユキザ
サ 、2mくらいはありそうなアカミノイヌツゲの株立ちが何株
も見える。
私はこの木を見るとなぜか寒冷地の雰囲気を感じる。
登山道の脇にはミズナラの大木も出てきた。両手を広げてみ
ると4mくらいはありそうだ。熊がドングリを食べるために作る
熊棚は・・・と樹上を見上げたが残念ながらそれはなかった。


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